私たちについて

近い将来の、人口減少をともなう少子高齢社会において、市民に対する行政サービスの見直しは必至で、
市民が社会で果たすべき役割は大きくなると考えられる。
一方、ここ20年のあいだで、バブル経済の崩壊、経済規模が縮小するなかで、
企業が生き残るために新自由主義経済の名の下にすすめた規制緩和によって、
サービスやものの価格を引き下げ、同時にコストとしての賃金の縮小を余儀なくされ、
長くデフレという現象が続いて、雇用形態の劇的な変化をもたらした。
今やはたらく人の4割が非正規雇用という事態に至り、人々の間の格差が社会問題となってきた。 ものがあふれる社会こそが豊かさであるという価値観から、 身の丈に合った安定した暮らしこそが豊かさであるという価値観への転換が求められているにもかかわらず、 政治は有効求人倍率の数字の大きさのみ着目し、雇用条件にふれることはない。 求人はあっても、豊かさの価値観の転換がなければ、将来への不安は解消されない。 保険や年金が勤労者の雇用条件が正社員であり、ほぼ終身雇用が約束されたものとして設計されているため、 将来の年金受給者の生活への不安は絶えることがない。
当協会は、教育の面から、格差の解消はできないまでも、市民が支えあって生きる社会の実現を目指して設立された。
身の丈に合った生活の中で、何に喜びを見出し、生きがいとするか。
幼児から高齢者まで、生涯学習を通じて考えていきたい。
2016.7.16 理事長 五藤美昭